僧帽弁閉鎖不全症に手術という選択肢


上の写真はどちらも当院のにごりのレントゲン写真です。

1枚目は3年前、2枚目は今年の写真です。

どこが変わったか分かりますか?

正解は心臓の大きさです。

2枚目の方が心臓病によって一回り大きくなっています。

高齢のワンちゃんで心臓病は珍しいことではなく、特に僧帽弁閉鎖不全症という心臓の中の弁が変形して起こる病気がよく見られます。

初期には心雑音のみで無症状のことも多いですが、進行していくと咳をするようになったり、疲れやすくなったり、元気や食欲が低下することもあります。

僧帽弁閉鎖不全症と診断された場合、状況に合わせた治療薬やフードの変更で治療を行います。しかし病気が進行していくと薬の量や数が増えていったり、薬を飲ませても症状が改善せずに苦しい状態が続いてしまうこともあります。そのような状態にならないように心臓の手術という治療法も最近は大分現実的なものになってきました。

心臓の手術には高度な設備や技術が必要ですので専門病院の紹介となります。実際に当院から紹介させていただいたワンちゃんは手術後見違えるように元気になり、咳も落ち着いて食欲も改善し、心臓のお薬は飲まなくてよくなりました。

手術費用が高額なのと成功率が100%ではない(とはいえ90%以上)ことなどデメリットもあるため僧帽弁閉鎖不全症の子全てにおすすめできるものではありません。それでもお薬を飲んでいて徐々に進行しているというようなワンちゃんは手術という選択肢を検討されるのもいいかもしれません。

ちなみににごりも受診してみましたが持病も踏まえて総合的に判断すると現時点での手術のメリットは小さいという結論で手術にはならず現在内科治療継続中です。

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